引き続き子宮頚がん予防ワクチンを推奨します

子宮頚癌予防ワクチン(HPVワクチン)は、国内で328万人に接種され、1968件の副作用が報告されており、1,667人に1件(0.06%)です。さらに、運動障害など重い副作用が、9188人に一件(0.01%)です。この数字をどうとらえるかですが、私は推奨しても良い数値だと判断します。

HPVワクチンでの重篤な症状の発生頻度は接種100万回あたりでは約12・3件で、インフルエンザワクチン(約0・9件)や不活化ポリオワクチン(約2・1件)より高いが、日本脳炎ワクチン(約26・0件)よりは低かった、というのが実態です。

重い副作用として「複合性局所疼痛(とうつう)症候群(CRPS)」が疑われていますが、専門家の間では、「接種との関連を結論づけるのは難しい」「詳しい情報が必要だ」「医学的な論拠に乏しい」などの意見が相次でいます。

厚生労働省の副反応検討部会の桃井真里子座長は、「ワクチン自体の安全性に大きな問題があるということではない。ワクチンの信頼性を確保するため、情報を集めて医学的評価をした上で、問題がなければ積極的勧奨に戻す方針。」と表明しています。


以上の現状をよく理解したうえで、接種をうけてください。


平成25年(2013)6月15日 茅原 保 (拝)